道草食べて腹一杯

ゆる〜い自分探しのための過程を綴る

読書記録 「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?」木暮太一 著 その1

タイトルに惹かれ、ついつい買ってしまった。また好きなことやっちゃいなよ!って感じかなと思ったんですが、働き方の考え方を根本から見直そうという本です!

資本主義経済の構造、会社の構造、そしてその構造を人に当てはめて、ルールの中でどうやったら自己内利益を増やしていけるか?という内容でした。

よくある自己啓発系の「好きなことで稼ぐ!」とか、「独立しちゃいな!」というやっちゃえ感はなくて、経済構造やルールを基にこう考えてみたらという視点が、面白かったです。

給料の算出方法

自分の給料がどのようにして決められているか知ってますか?

みなさんが明日も同じように働くために必要なお金

これが給料の基準になります。例外もあるかと思いますが、一般的な日本企業はそのような計算方式(必要経費方式)で成り立っています。他には「利益分け前方式」というのがあり、外資金融系ではこちら主流っぽいですね。こちらは、利益出した分だけ、給料にがっつり反映されるんだけど、利益出さなきゃ給料0で首が飛ぶという感じです。

 日本方式を噛み砕くと、癒しのコスト分もらうということになります。めちゃめちゃ嫌な仕事を長時間やっちゃうと、その分癒しのコストも高くつくんです。美味いもん食わなきゃやってらんない!って感じです。そうやって給料が上がったとしてもそっちのコストも高くなっちゃって、稼ぎが増えたのに?になっちゃうワケです。しかも、いくら頑張っても給料には微々たる反映しかないんですよね。

 だからって頑張らなくていいかというと、首が飛ぶという降りられないラットレースに突入していくわけです。

あぁ、切ない…。

「使用価値」と「価値」の違い

 『資本論』をベースに二つの言葉について説明されています。特に「価値」については『資本論』の定義が独特です。

「価値」とは、「どのくらい手間がかかったか」で決まります。は?どういうこと?と思った方は、わかりやすく説明されているので、是非本書をお読みください。「価値」が商品の値段を決める重要な要素なんです。人の労力がかからないものはどんどん値段が下がっていく、つまり「価値」が下がっていくんですね。給料の構造を理解するためにもこの考え方が重要になってきます。

ものの値段がなんで下がるのか?途上国で作るとなぜ安くつくれるのか?が段々分かってきます。

ね!ちょっと視点が違うでしょ?